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ハイパワースノーフェンス工法(HSF工法)

対応能力 落石 1000kJ
積雪
崩壊土砂
設置位置 擁壁上 
道路脇 
斜面中腹
主要用途 雪崩予防
せり出し防止

工法概要

最大1000kJの落石に対応可能な、
『雪崩予防・せり出し防止』への対策工。

HSF工法(ハイパワースノーフェンス工法)は、雪崩予防・せり出し防止を目的とした工法であり、融雪時期における落石・表層崩壊等が懸念される箇所にも効果的です。
緩衝金具(ST金具)および高強度金網を使用することにより、最大1000kJの落石エネルギーに対応可能となります。

用途別タイプ
  • 雪崩予防・せり出し防止柵タイプ

    雪崩予防やせり出し防止を目的として適用する形式です。
    設計積雪深5.0m程度以下で、勾配50°程度以下の斜面に適用します。

  • 堆雪柵タイプ

    小規模な崩落雪を柵背後に堆雪させることを目的として適用する形式です。
    柵背後の堆雪容量が崩落雪量を確保可能で、勾配50°程度を超える斜面に適用します。

主要部材

〈標準仕様〉※落石が無い場合

← 左右にスクロールして確認 →

TYPE Sタイプ Mタイプ Lタイプ
対応積雪深(Hs) 2.0m程度 5.0m程度 5.0m程度
支柱断面
(代表)
支柱規格
〔内部補強材〕
φ216.3-t12.7
〔PL9.0mm-1枚+D32×8本〕
φ267.4-t9.3
〔PL9.0mm-1枚+D32×8本〕
φ267.4-t12.7
〔PL9.0mm-1枚+D32×8本〕
〔PL9.0mm-1枚+D35×8本〕
〔PL9.0mm-1枚+D35×12本〕
φ318.5-t14.3
〔PL12.0mm-1枚+D38×8本〕
〔PL12.0mm-1枚+D38×12本〕
金網 4.0φ×50×50 4.0φ×50×50 4.0φ×50×50 4.0φ×50×50
ワイヤロープ 3×7 ZA/O 18φ 3×7 ZA/O 18φ 3×7 ZA/O 18φ 3×7 ZA/O 18φ
テークアップ
〔定着金具〕

〈落石仕様〉

← 左右にスクロールして確認 →

TYPE 250kJ 500kJ 500kJ 1000kJ
支柱断面
支柱規格
〔内部補強材〕
φ216.3-t12.7
〔PL9.0mm-1枚+D32×8本〕
φ267.4-t12.7
〔PL9.0mm-1枚+D35×12本〕
金網 高強度金網
4.0φ×50×50
高強度金網
4.0φ×40×40
高強度金網
4.0φ×40×40
高強度金網
4.0φ×40×40
ワイヤロープ 3×7 G/O 18φ 3×7 G/O 18φ KTロープ 18φ KTロープ 18φ
緩衝金具 ST-18
Aタイプ
KT用ST金具
(金具1個)
KT用ST金具
(金具2個)
多雪地域での性能確認

多雪地域でもある新潟県山間部や北海道の実績も多く、過去に発生した大規模な雪害「平成18年豪雪」、「平成23年豪雪」では、融雪後においても部材に⼤きな変状もなく、多雪地域での性能が確認されました。

新潟県⻑岡市濁沢(設計積雪深:5.5m)

  • 積雪期(平成23年2月撮影)
  • 融雪期(平成23年4月撮影)

支柱ジョイント工法

支柱ジョイント工法では、支柱を分割することにより部材が軽量化され、従来の標準支柱では運搬が困難な狭隘箇所や、モノレールによる運搬が必要な現場でも施工可能となります。

実規模実証実験(落石)

性能照査落錘衝撃載荷実験/国⽴⼤学法⼈⾦沢⼤学名誉教授 前川幸次先生 監修
落石対策便覧に準拠した実規模実証実験により落石防護性能を検証
実験概要

「落石対策便覧」記載の「実験による性能検証法」に準拠した実規模実証実験を行い、各タイプにおける落石防護性能を検証しています。

重錘衝突方法 鉛直落下式
供試体寸法 支柱間隔 3.0 m
スパン数 3スパン(支柱本数4本)
衝突速度 25m / s(重錘落下高32.0 m)
載荷位置 水平位置 スパン中央
垂直位置 柵高の2/3(地表面より2.67 m)

※実験は実斜面の地盤上に支柱を打設し供試体を構築しています。

質量m (ton) 0.8 1.6 3.2
一辺の寸法L (m) 0.760 0.960 1.200
体積V (㎥) 0.311 0.627 1.224
密度Y(kg/㎥) 2,572 2,552 2,614
実験結果を見る

全タイプで適用可能エネルギー以上の
落石防護性能を確認。

実験の結果、全タイプにおいて、阻止面から抜け出すことなく重錘を捕捉し、適用可能エネルギー以上の防護性能と落石防護柵の機能について確認することができました。

1000kJタイプ 重錘質量/3.2t

← 左右にスクロールして確認 →

供試体TYPE 重錘質量
m(t)
落下高
H(m)
実験結果
衝突速度
V(m/s)
衝突エネルギー
E(kJ)
最大変位量
Δmax( m )
重錘入射
角度(度)
捕捉結果
250kJタイプ 0.8 32.0 25.0 250.9 1.368 90 捕捉
500kJタイプ
(支柱径φ216.3)
1.6 32.0 25.0 501.8 2.122 90
500kJタイプ
(支柱径φ267.4)
1.6 32.0 25.0 501.8 2.026 90
1000kJタイプ 3.2 32.0 25.0 1003.5 2.304 90
性能照査結果(全タイプ共通)
構成部材 再使用性・修復性 性能水準
阻止面 変形した金網、ツリーロープ、分散維持装置は交換が必要 性能2
支柱 変形した支柱は交換が必要 性能2
ワイヤロープ 伸び、摩耗した各部ロープは交換が必要 性能2
基礎・アンカー 一部基礎地盤の剥離が見られたものの、基礎根入れ部は損傷もないことから、変形していない支柱については再使用可能 性能1
緩衝装置 スリップした緩衝装置は交換が必要 性能2
その他 損傷した結合コイル等の副部材は交換が必要 性能2
全体 損傷した部材や緩衝装置の交換によって修復可能 性能2
要求性能を満たす落石エネルギー(タイプ別)
性能水準 要求性能を満たす落石エネルギー(kJ)
性能2 250kJタイプ:250.9kJ 
500kJタイプ:501.8kJ 
1000kJタイプ:1003.5kJ
実験動画
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